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【連載】めぐる季節のココロとカラダ -立秋-
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「立秋(りっしゅう)」は、二十四節気の13番目の節気で、2020年は8月7日から8月22日までです。この日から立冬の前日までが秋の季節となります。今年は梅雨が長く、暑さはこれからが本番!という感じですが、暦の上では夏が終わり秋。「立秋」以降の暑さを「残暑」と言い、お便りの挨拶も「残暑お見舞い申し上げます」と変えていく頃です。

 

季節の変わり目、自律神経が働きすぎる時期

例年であれば「立秋」はまだまだ暑い日が続くなか、暑さの中にもふっと涼しい風を感じたり、夕方になるとヒグラシの鳴き声を耳にしたり、夜に虫の音が聞こえてきたり…夏の終わりを感じるとともに、生まれたてホヤホヤの秋が産声をあげる時期。

線香花火をする女性

身体は「暑さ」と「涼しさ」を繰り返し体験することになります。また、台風や秋の長雨が多い季節でもあり、自律神経はその都度、体温や気圧を調整するのに大わらわ!どうしても乱れがちになってしまいます。暑いのに「胃が冷える」「お腹が冷たい」、心が「ソワソワする」「落ち着かない」そんなことを感じやすくなるかもしれません。この時期は身体と心の声に耳を傾け、のんびりゆっくり暮らしていきましょう。

 

「立秋」の養生のポイント3つ

1. 胃のツボ・中脘(ちゅうかん)を温める
お腹を触ると「冷たい」「胃が冷えているように感じる」そんな感覚があれば、「中脘(ちゅうかん)」という胃のツボを温めてみましょう。
位置はおへそとみぞおちを結んだ線の真ん中あたり。おへそに小指をあてて、親指のあたっている位置を中心にまわりをさぐるとへこみ(硬さ)がある部分です。

胃腸を気遣う

このツボは呼吸を深くし、胃腸の働きを高めてくれます。満腹時を避け、ツボを中心にホットタオルを10分ほど置いてみましょう。気持ちいいと感じたら10分たたなくても外してください。ホットタオルがない場合は、軽く押さえるだけでも大丈夫です。
中脘は胃だけでなく、内臓全体の調整もしてくれるので夏バテ防止にも効果的です。暑くて食欲が落ちているときには、積極的に試してみましょう。

*お灸のかわりにホットタオル*
本来はお灸で温めていただきたいのですが、ホットタオルで代用できます。ホットタオルは、濡らしたタオルを1分ほど電子レンジで温めた後、ラップで包んで服の上から「中脘(ちゅうかん)」に置いてください。熱すぎると感じたらラップとお腹の間にタオルを敷いて、やけどしないよう注意してください。

2. 立秋からは早寝早起き
季節に合わせて、寝起きを変化させるのも養生の一つです。立秋を迎えると季節は秋が始まります。夏に最大限に広がった陽の気は徐々に収束し、それと共に陰の気が増えはじめます。この気の変化に合わせて、身体の中の気も変化させていきましょう。

マグカップに入ったコーヒー

昼が長く、夜が短い夏の時期は「遅寝早起き」ということを以前お伝えしましたが、秋からは「早寝早起き」に変えるタイミングです。早寝することで、陽の気を収束でき、早起きすることで、秋に活発に働くようになる気を補うことができます。

3. 汗をかいて肌のターンオーバーを促す
「立秋」とはいえ、まだまだ暑さが続き、汗もかいてしまいますよね。でも汗をかくことは悪いことではないのです。汗をかくことで ①肌が保湿される②ターンオーバーが促される③殺菌効果を高める、などの効果が期待できます。

日差しを受け水を飲む女性

強烈な紫外線やクーラーによる乾燥などハードな環境におかれる夏の肌を、良いコンディションへ導くには大切な要素です。ただし、汗をかいたらそのままにしておくのはNG。肌トラブルの元にもなりやすいので、汗をかきすぎたら拭き取るようにしましょう。

 

「立秋」におすすめの食べもの

食べものでも、秋の身体の準備をしていきましょう。秋に活発に働くのは「肺」。「肺」のためには、酸味のあるものを摂るように心がけてください。

桃のデザート

おすすめは旬の梨と桃、いずれも薬膳では甘味・微酸味に属します。
梨は胃と肺に働きかけ、夏の胃腸の疲れと秋から活発に働く肺を同時にケアできるので、この季節にはぴったりの食材です。ただし、身体を冷やしやすいので、食べすぎには注意しましょう。桃も同じく胃と肺に働きかけます。こちらは身体を温めてくれるので積極的に摂りたい果物ですね。2つとも秋から増える陰の気を滋養してくれる=滋陰作用を持っています。

ネバネバそば

また唐辛子などの辛いもの、生姜やねぎなど身体を温める効果の高いものは、体内に熱がこもりやすくなるので控えめにしましょう。冷たいものはほどほどに。胃腸を冷やしすぎるようであれば、イモ類やキノコ類などを摂って胃腸を温めてあげましょう。

土用を過ぎれば、暦の上ではもう秋に突入します。この時期は暑さに負けまい!と頑張りすぎてしまいがち。秋にそなえ、意気込みすぎず、穏やかに体調を整えられるように心がけてください。ちょっと疲れたなと思ったら無理をせず、休息を取りましょう。

監修:鍼灸師・美容医療ライター 美事

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